モンチッチ50周年!セキグチ様に聞くロングセラーの秘訣とコラボの魅力

キャラクター等のライセンスを管理する版権元様にインタビューし、キャラクターの魅力やコラボ企画のポイントをご紹介します。この記事でお話をうかがったのは、2024年に生誕50周年を迎えた「モンチッチ」の製造元・ライセンサーであり、数々のぬいぐるみ・人形を製造・販売する株式会社セキグチ様です。
マーケティング部の幡野様に現在まで続く「モンチッチ」の魅力や、お人形ならではの特徴を活かしたコラボのポイントなどのお話をうかがいました。幅広い年代に人気があるロングセラーキャラクターとのコラボ企画に興味のある方は、ぜひ参考にしてください!

目次

セキグチ様のご紹介

トキオ・ゲッツ:
はじめに、セキグチ様のご紹介をお願いします。

幡野様:
セキグチは、1918年に今も本社を構える現在の東京・新小岩で創業し、セルロイド人形を海外に輸出する事業から人形製作をスタートしました。その後、ソフトビニール人形、ぬいぐるみなど時代に合わせて中心となる製品は変化してきました。現在のラインナップは、ライセンスキャラクターのぬいぐるみが増えていますが、「かわいらしいもの」を作る想いや技術は一貫して受け継がれています。

その中で、当社が1974年に開発した「モンチッチ」は2024年に50周年を迎えました。おかげさまで多くの方々に愛され続けており、50周年を記念した製品の発売やイベントを実施しています。

株式会社セキグチ様のホームページ:https://www.sekiguchi.co.jp/
「モンチッチ」オフィシャルサイト:https://www.monchhichi.co.jp/

「モンチッチ」のコンテンツビジネス体制

トキオ・ゲッツ:
企業などからのコラボ商品化・プロモーションの相談はどのような体制で対応されていますか?

幡野様:
「モンチッチ」の製造販売、商標管理、ライセンス管理、コラボレーション企画の監修はすべて当社が手掛けています。「モンチッチ」は当社を代表するコンテンツであり、社内で「モンチッチチーム」を編成して全体的な戦略や方針を検討しています。

コラボレーション企画のご相談は、私が所属するマーケティング部門で担当していますが、海外展開を含むコラボレーションの場合は当社の海外部門も連携しています。

「モンチッチ」誕生の背景

トキオ・ゲッツ:
長年愛され続けている「モンチッチ」のかわいらしいデザインはどのように誕生したのでしょうか?

幡野様:
「モンチッチ」は、体がぬいぐるみ、お顔や手足がソフトビニールであることが特徴です。この手法で作られている製品は、現在でもあまりないのではないかと思います。

「モンチッチ」が生まれた当時は、人形の製造および輸出が事業の中心でした。しかし、人形はお顔があり、西洋風・東洋風など地域によって異なる特徴が求められます。そこで、現在の代表取締役会長である関口晃市が国や地域に関係なく、世界に販売できる共通のアイテムを作りたいと考えたことから「ぬいぐるみ」の開発が始まったと聞いています。

「人形」と「ぬいぐるみ」の開発工程は同じように思われるかもしれませんが、人形は「成型」、ぬいぐるみは「布と綿」で形づくるもので、そのノウハウはそれぞれ異なります。そのため、開発当時は理想的な表現ができるまで苦労したようです。試行錯誤の末、体がぬいぐるみ、顔・手・足がお人形という現在の「モンチッチ」が誕生しました。

このような作り方の人形は当時斬新なもので、1974年に日本で発売を開始した際は大ヒットとなりました。その翌年からオーストリア、ドイツ、フランスで販売を開始し、海外でも大人気を博しました。

トキオ・ゲッツ:
「モンチッチ」ならではの「おしゃぶり」も、ソフトビニールだからできるかわいらしいポーズですね!その後、一時期は販売を休止していたそうですが、再販のきっかけにはどのような経緯があったのですか?

幡野様:
「モンチッチ」は1985年から11年間は販売を休止していたのですが、海外のバイヤーからの熱いリクエストを受け、1996年に販売を再開しました。以降、セキグチが作り続けなければならない製品であると考え、販売を続けています。2024年現在、世界30以上の国と地域で累計7,000万体を販売しています。

「モンチッチ」の魅力とファン層

トキオ・ゲッツ:
半世紀にわたって愛される「モンチッチ」の魅力は、どのようなところにあるのでしょうか?

幡野様:
「モンチッチ」は、先述のように、ぬいぐるみの体と、そばかすのあるお顔、おしゃぶりができる造形が魅力です。発売以来、毛の手触りを現代的に変更しましたが、大きなスペックを変えることなく作り続けています。

細かなキャラクター設定を作っていないことも特徴です。手にした方お一人お一人が、それぞれの「モンチッチ」との思い出を作れるよう、あえて強く「この設定が正解」のようなものは設けていません。

「モンチッチ」のファンの方々は、名前を付けたり、お洋服を着せて写真を撮ったり、さまざまな楽しみ方をしています。いろいろなテーマシリーズを販売しており、たくさんの「モンチッチ」を集めるコレクターの方もいれば、昔から家にある一体をずっとかわいがってくださる方もいます。

このような楽しみ方の幅広さや、普遍的な安心感が「モンチッチ」が長く愛される秘訣なのではないかと思います。手にした方の数だけ思い出があり、「モンチッチ」とお客様でそれぞれの関係性を築いていただけることが、「モンチッチ」の可能性を広げることにもつながっていると感じています。

トキオ・ゲッツ:
手にした方が、それぞれの楽しみ方ができることが魅力なのですね!ファンの方々は、どのような世代の方が多いですか?

幡野様:
実際に「モンチッチ」のお人形を購入していただく方は30代~50代の大人の女性がメインです。しかし、近年のコラボレーションの成果もあり、X(旧Twitter)、LINE、Facebook、YouTubeなどの公式SNSでは18~24歳のフォロワーの方も多く、世代に偏りなく認知されていると感じています。

「モンチッチ」のお人形を大切にしてくださっている方の中には、3世代にわたってかわいがってくださる方もおり、幅広い世代に愛されるコンテンツだと思います。

「モンチッチ」✕企業やアーティストとのコラボ企画

トキオ・ゲッツ:
「モンチッチ」は、企業やアーティスト、キャラクターなどとさまざまなコラボレーションも実施していますね!コラボ企画はいつ頃からスタートしたのでしょうか?

幡野様:
キャラクターとしてのプロモーションを意識するようになったのは、30周年の2004年頃からです。再ブームとして話題になりアーティストとのコラボレーションや、企業とのコラボ・タイアップが少しずつ形になっていきました。

トキオ・ゲッツ:
コラボ企画では「モンチッチ」がさまざまな洋服を着るなど、自由な表現をされているように感じました。コラボレーションについては、どのような方針で取り組んでいるのでしょうか?

幡野様:
「モンチッチ」は固定のストーリーや設定を設けていないため、コラボ相手の方の希望にできる限り合わせた、柔軟な展開をしています。

どんなコスチュームを着ても「モンチッチ」としてのアイデンティティを失わない、キャラクターとしての強い個性があります。「モンチッチ」は本当に「着こなし上手」で、なにを着てもかわいいのです(笑)。だからこそ、私たちもコラボ相手の企業様やアーティスト様のリクエストを柔軟に検討できています。

もちろん「モンチッチ」をかわいがってくださるお客様が「これはモンチッチにしてほしくない」と思うような企画はできませんが、多くのファンの方々はさまざまなコラボ企画も楽しんでくださっています。

ぬいぐるみやお人形の根本にある「かわいらしさ」「癒やし」やロングセラーの「安心感」もポジティブなイメージがあると思います。かわいいイメージをリンクさせてコラボすることもできますし、男性のアーティストさんとコラボしたときは「格好よさ」と「かわいらしさ」のギャップで良い反響を得ました。

「モンチッチ」らしさと、コラボパートナー様のブランドをうまくブレンドし、両者にとって魅力的なコラボレーションになるとうれしいです。

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コラボ企画を検討・実施する際のポイント

トキオ・ゲッツ:
コラボ企画を検討・実施する際に重視されることはありますか?

幡野様:
「モンチッチ」のコラボレーションは、色味やコスチュームの変更などレギュレーションの自由度が高く、やれることが多いことが特徴です。固定のキャラクター設定がないため、ブランドのメッセージなどを伝えやすいこともコラボレーションに向いているポイントではないかと思います。また、「モンチッチ」はみんなと仲良しなので、他のキャラクターさんとの共演も可能です。

ただ、せっかくコラボするのであれば、互いにアイディアを出し合い、いいところを取り入れられるような関係性を持てる相手先様と協力関係を組めるのが理想です。ぜひ「モンチッチ」に愛着を持って、コラボレーションを考えていただけると嬉しいです。

「モンチッチ」50周年の展開

トキオ・ゲッツ
最後に、50周年を記念して実施されている展開についてお教えください。

幡野様:
「モンチッチ」は2024年1月26日に誕生日を迎えました。50周年のロゴマークは約半年前の2023年6月から展開しています。

50周年を記念する取り組みとしては「株式会社モンチッチ」という会社を設立し、「モンチッチ」がCEOとして街を元気にするプロジェクトを行っています。近年「レトロ」は注目のコンセプトであり、「モンチッチ」の懐かしさ、温かさでさまざまな地域・自治体を応援しています。

また、コラボレーションでは、同じく50周年の「アルプスの少女ハイジ」とコラボレーションした商品を発売しました。そのほか「Let‘s! go モンチッチ展」と題した展示イベントや物販催事を全国各地で展開中です。

ー老若男女、幅広い世代に愛される「モンチッチ」の魅力と、コラボレーションでの「無限の可能性」が理解できました。貴重なお話をありがとうございました!

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