「ニコニコ超会議2025」に見るVTuber文化の浸透

2025年4月26日・27日、ネットカルチャーの祭典として多彩な企画を展開する「ニコニコ超会議2025」が幕張メッセで開催され、会場には前回を上回る13万2,657人が来場しました。今年のテーマは「まざろ」。クリエイターとファン、ジャンルの垣根を越えた交流を目指し、新たな試みとして“超ネオやぐら”を囲んで自由に踊りを楽しめるユーザー参加型の新企画「超ニコニコ盆踊り」をはじめとする多彩なジャンルのブースやイベントでにぎわいました。

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VTuber関連のブースも多数出展

中でも特徴的だったのは、VTuber文化の浸透と人気の高まり。「VTuberのあそびば × おしゃべりフェス in ニコニコ超会議2025」では、ファンとVTuberが直接交流できる1対1のおしゃべり企画や、新たに導入されたストリートライブでは、VTuberが会場内でパフォーマンスを披露し、通りがかりの来場者も足を止めて楽しむ姿が見られました。VTuber業界の発展を目的とした「VTuber登龍門 公開収録 in ニコニコ超会議2025」も開催され、新人VTuberたちがステージで情熱をぶつけ合いました。

地方自治体の活用も目立つように

また、地方自治体もVTuberを活用したPR活動を展開しています。茨城県は、自治体初の公認VTuber「茨ひより」を起用し、人気VTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」とコラボした「超茨城」ブースを出展。茨ひよりのグッズの販売のほか、新衣装のお披露目など、人気VTuberグループ顔負けの取り組みは、来場者の関心を集め、県の魅力を効果的に発信することに成功しています。同エリアには、京都府の精華町もブースを出展していました。

このように、ニコニコ超会議2025では、VTuber文化がネットの世界を飛び出し、リアルイベントや地域振興の一翼を担う存在へと進化していることの示唆が見られました。ファンとの直接的な交流はもちろん、地方自治体のブランディング向上やマネタイズなど、多面的な展開へと発展しています。今後もVTuberは、エンターテインメントの枠を超え、社会との接点を広げていくことが期待され、アニ×コラ×ビズでも、その動向に注目していきます。

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